乳幼児の風邪の注意乳幼児の風邪の注意冬の風の中で、もっとも多いのは、RSウィルスの感染症です。 このRSウィルスは、3歳未満で風邪症状のある子供の鼻水や咽 頭から40%以上検出されています。乳幼児の約半数は、初めて の冬を越す間に感染するといわれています。 RSウィルスは4、5日の潜伏期ののち、鼻水、咳の症状で始まり ります。熱はあまり高く出ませんが、2~3日続きます。 3歳以上の子供は、このような比較的軽症で終わりますが、2歳 以下の乳幼児、特に6ヶ月前後の乳児では、せきなどの呼吸器 症状がひどくなり、重症化することがあります。 鼻水やせきだけでなく、ゼロゼロというのどの音(喘鳴)が聞こえ、 苦しそうになります。この状態を細気管支炎といい、肺炎の一種 です。ひどくなると鼻をひくひくさせ、胸やおなかをペコペコへこま せながら息をするなどの呼吸困難の症状が現れます。さらに酸 素不足でくちびるやつめの色が悪くなって(チアノーゼ)命にかか わることもあります。 細気管支炎は、気管支の末梢が浮腫を起こし、分泌物も加わっ て気道が狭くなるため息苦しさが生じます。ゼロゼロという症状 は喘息と似ていますが、喘息とは違います。 しかし、RSウィルスによる細気管支炎にかかったあと、気道が 過敏になり、約30%の子供が気管支喘息になったという欧米の 研究もあります。細気管支炎にかかったあと、ずっとゼロゼロが 続いているときは注意が必要です。 幼児でも肺炎になることがあり、5日以上、高熱が続く、ゼロゼ ロというせきがひどいなどの症状の時には、早めの受診が大切 です。とくに3ヶ月未満の乳児は、熱が出なくても肺炎になること がありますので、注意が必要です。 乳幼児の場合は、息苦しさのため不機嫌になり、飲む量も減って きます。またせき込んで吐いてしまうこともありますが、症状が落 ち着くと食欲も出てくるので、あまりあせらないことです。 それよりも水分をできるだけ取ることが大切です。水分が十分に 取れていないと、脱水になりやすく、また痰も粘っこくなり、呼吸 が苦しくなります。少しでも水分補給を心がけることが大切です。 (参考:くらしの百科21015) ジャンル別一覧
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